大地の再生講座 in 浜松天竜 第二回を終えて・・・。
12月18,19日の二日間を掛けて『大地の再生講座 in 浜松天竜』 第2回が終了しました。矢野さん、杜の園芸スタッフさんと参加者で行った結い作業は古民家周りと畑スペース、そして奥山へ続く入り口部分の水脈が繋がりました。風の剪定と水脈を通し地上と地下の風と通しが良くなり、明らかに心地よい空間と変わりました。
手を加えてあげれば自然はすぐに答えてくれる。心地よさは自然の中に溢れていました。矢野さんは言ってました。人間だけが自然界で逆の方向に進んでいる。他の動植物は助け合いながら暮らしている。
お茶畑の草の管理の仕方では、草を根こそぎ刈るのではなくお茶中心に風通しができるように草刈りをすれば、お茶はしっかりと成長できるといいます。お茶は自分の光や風通しがしっかりしていれば周りに草があっても問題ない。かえって草があった方が地面が乾燥しなくなり色んなバクテリアや小動物が住み着いてくれることで色んな栄養分解をしてくれるといいます。それを逆に地際で刈ったり、根こそぎ抜いてしまうと地面は硬く締まり、乾燥しやすくなります。ススキとお茶はお互い根を絡ませながら支えながら生きている。ススキの育ちかたはお茶の片側の枝葉の少ないところを絡み合うように、いわゆるお茶の弱いところを補うように生息してくれている。大地の中を見れば、土圧を支えるススキとお茶の根の連携で空気や水が通りやすくなる、お互いに支え合って生きている。全ての植物が大地の中で弱いところ強いところお互い連携しながらバランスをとるように生息している。それで大地の中全体で空気と水が通りやすい環境を作っている。
人間都合の空間作りをするより自然に寄り添った空間作り、植物などの力を借りた方が結局は心地よく過ごせるのだと感じます。現に山は、土の中の水と空気の流れを考えない現代土木のコンクリートやアスファルトで抑えられ、呼吸はできずに土砂崩れを起しています。
初めて来た人誰もが、びっくりするこの石垣と木々。ここ、室町時代から続く集落の中には、樹齢500歳の木々と石垣が組み合わさった土留めは今も健在です。石が崩れ落ちているところはありません。人工物は一見強そうに見えるだけ、自然界の石、木の方が強いことをここで証明してくれています。でも、社会はまだまだ人間都合、経済都合の空間作り。この方向が中々変わることはないでしょう。それを完全否定する訳でもありません。ただ、自然を傷つけた分、ケアをしてあげればいいのではないでしょうか。
「まだ、間に合う。」と矢野さんは言います。そして、この講座を通して素晴らしい仲間ができました。造園業、林業、農業、建築などまたそれらに関係ない職の方などたくさんの方に参加して頂いた今回の講座、一人では何もできないわずかな力ですが、これだけの仲間ができれば、大きな力となります。講座の2日目の朝、よくぞ1日であんなにも水脈を通したなぁーとも感じました。同じ方向へと向かった時の人の力はとても力強いものでした。講座を主催してよかったと感じるのは違う業種だけど同じ方向を向いている仲間でできたことです。この講座で学んだことを仲間が、広めてくれ、有機的な空間づくり、暮らし方の方が結局は僕ら人間が心地よく過ごせるということを社会的にも経済的にも認められるようになればいいなあと思います。
そして、多くの子供達も参加してくれました。彼らが次の世代に希望をつないでくれるはずです。
物もなんでも手に入り便利な世の中になり、今日では人工知能が確立されつつあります。それによって仕事が減る人も出てくるとも言われています。また、人工知能を利用したお金儲けしようとしてくる人も出てくるのではないでしょうか⁈そうすれば、自給自足が求められたり仕事にやりがいが無くなってくる人も増えてくると思います。そうすると人は、何を求めるのか、それはやっぱり自然だとぼくは思います。自然を欲した時にはもうその自然がないなんてことがないようになってほしい。もう一度矢野さんの言葉を思い出します。「今ならまだ、間に合う」これを言い換えれば「今、やらなければ手遅れになる」そんな風にも聞こえます。
最後に講座の様子を載せます^^
みんな矢野さんの話を遠見に聞いています。
1日目のお昼は天竜名物ジビエの手料理。
裏方スタッフ頑張ってくれました。
美味しそうでしょ!
矢野さんも美味しそうだなという顔してます(笑)
天気良くお昼は天竜、浜松市街を眺めながら。
みんな気持ちよさそう。
みんなで力を合わせた結い作業。
お茶タイム
手作りチャイも登場。
相変わらず、遅くまで作業しました。
座学は18時〜
1日目の感想の時も笑顔が絶えません。
共同主催の木こりの前田さん。真剣です。
懇親会の様子。
二日目は矢野さん不在の中講座がスタート。
二日目も天気に恵まれました。
進入路のコンクリートの際には点穴を開け水が抜けていくようにします。
通路に横たわっていた大木を移動します。
大木なんとか移動しました。この場所のシンボル的なオブジェとなりました。
二日間の講座を終えてみんな満足そうに笑顔です。
みなさん、ありがとうございました。これで、終わりではなく、どういう形になるかわかりませんが、大地のケアを続けていけたらと思います。
また、今後とも、よろしくお願いいたします。
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