緑に包まれる豊かな住まいの手助けを
1月も半ばを過ぎました。日が経つのは早いものです。今年に入って外構に伴う植栽や庭づくりなど植栽工事が続きました。
写真の現場は浜松市浜北区にある大型分譲地内の現場です。建物は石牧建築さんになります。石牧建築さんは伝統工法の木材を手刻みで加工しています。機会加工のプレカットが主流になっている今日、柱や梁を1本ずつ手刻みで思いを込めてつくる建物には感動をも与えてくれます。建物中はもちろん木現しで木の温もりも感じられ、また人の暖かも感じられます。
そんな建物の外回りにはアルミ製品やコンクリート二次製品などは容易に使えません。極力人工物は使わないようにし、雑木を主体とした提案をさせて頂きました。
ポイントを絞って木立を3カ所。道路際から家際の木立が重なり奥行き感を与えてくれます。家際の木立は1階だけでなく2階からも緑を眺めることができます。また、この冬場にも濡れ縁にも木陰を落としてくれます。夏場にはもっとこの木陰の有難さあ感じられることでしょう。
こちらは現場は変わり年末に仕上げたところで階段に大判の御影石を据付けています。なるべく自然な石の雰囲気を出したいと思い小口は割肌仕上げで依頼していますが天端との取り合いのところが人工的に感じます。
そこにビシャンをあてます。
角がとれて人間らしさが出たのが分かりますかね?!中々分かりづらいところですが、造園は手間暇かけること、どれだけ面倒なことをやるかですね。高田造園設計事務所さんと一緒に仕事をしている時に教わりました。
こちらは村櫛町にあるOMソーラー社屋『地球のたまご』にある新規のモデルハウスになります。
構造物はなくし建物が雑木で見え隠れするような雑木主体の風景づくりをさせて頂きました。主木となるコナラと常緑樹を敷地内から移植し、その下に中低木を配置しなるべく造り込まずに自然っぽくなるように心掛けて作庭しました。
春にれば新緑の明るい緑と常緑樹の濃い緑、そして建物のサッシ枠の赤とのコントラストきれいに映り込むことでしょう。
昨年施工したとなりのモデルハウスの生育がよくない木の周辺に縦穴を掘り、竹筒を設置してきました。その廻りには剪定枝と炭などの改良材を入れ込みます。地上の状態と地下の状態は比例してきます。植栽時には土壌改良をしっかりとしていますが、木が健康に育つにはまだ改良が必要となります。その一つとして地中に空気を送ること。土の中は水の流れも必要ですが空気の流れも大切なことの一つです。いずれ竹筒は腐りこの縦穴にも根が張ってくることになるでしょう。まだまだ、試行錯誤ですが、良いと言われることは試し木が健康に生育する手助けをしていきたいと思います。
こちらはまた別の現場です。昨年、施工させて頂いた坪庭にはコケがきれいに付いてくれてます。コケを貼った訳ではなく、当時は土を叩いて仕上げたのみです。土が動かなくなればそこの環境にあったコケが付いてくるという話しを聞き施工した現場です。ここまで付いてくれると嬉しくなります。また、このコケが湿潤し地面の温度を温めない作用も出てきます。手間がかかる作業ですが、大切なことですね。
今日からもまた、新規の『雑木の庭』現場がスタートしました。
少しでも緑に包まれる豊かな住まいの手助けができれば思います。進捗はFacebookでご紹介しますね。