大地の再生講座 in 浜松天竜 終えて・・・
とても濃い二日間となりました。
千葉の高田造園設計事務所さんのフィールドや関西での大地の再生講座に参加させていただき、この「杜の園芸」矢野智則さんの考えを地元の静岡浜松でも広めたいと思っていました。
そんな時、友人の天竜で木こりをやっている前田さんが自分で山を持ち、この山はこの先100年以上続くみんなに愛される山にしていきたいんだ。と聞き、では、矢野さんの考えを絶対この山でも取り入れるべき、と話したのがこの講座開催のきっかけでした。
この二日間で延べ人数100名近くの人が参加され、多くの人が関心持ってくれたことに嬉しく思い、また、それに見事に応えてくれた矢野さんはじめ、杜の園芸のスタッフの皆さんには感謝致します。
途中、これは、大地の再生講座なのかそれとも僕ら人を再生してくれているのか分からなくなることもありました。(笑)それだけ、これから生きていく上で必要なことで、そして今までの考え方、自然との付き合いかたがおろそかだったものかと反省させられました。
何千、何万年続いてきた人と自然との関わりの貯蓄を東京オリンピックからこの50年で食いつぶしてきた。そして、大地は悲鳴を上げている。この矢野さんの言葉が印象的でした。
大地が悲鳴を上げているなんてそんなの分からないよ。って思う人もいるかもしれないですが、現に起こっているのです。
土砂崩れ、あれは、自然災害ですか?!
コンクリートで覆われた山は呼吸ができなく水も空気も滞っている状態です。自然を人工物で力で抑えつけるのは無理があると思います。自然は無理がかかればそれを自ら崩して安定しようとするのです。
今の流れを止めるのは困難で、現代の工法を完全否定するという訳ではなく、そこに有機物を加えた大地に空気と水を通る仕組みにしていけばいいのではないかと思います。
古民家周りの水脈を通して、谷からの涼しい心地よい風を感じ、ススキ畑では風の剪定をしまたそこでも心地よい風を感じることができました。自然は手をかけてあげればすぐ答えてくれました。
変わらなければいけないのは我々人間の方ですね。人間の考え方を転換しなければ、いずれ住めない環境になってしまうのでは・・・。子供たち次の世代はどんな社会になってしまうのか・・・。
やっぱりこれからは、有機物を主体とした有機物産業を確立していかないといけない。それは、ボランティアではなく経済的にも社会的にも評価されるように。
植物の力を借り、植物に応援してもらうような空間にしていかなければなりませんね。
では、自分に何ができるのか、土砂崩れの現場を修繕することもできません。
講座に参加しただけでなく、自分のフィールドに戻っても少しづつ実践していければと思います。ちょっとでも有機的な空間作りをはじめ、ミクロもマクロも相似性。という言葉を思い出し、その点から線へ面と連鎖してくれればと思います。
写真は、木がちょっと調子悪かった自分のお客様のお庭の水脈改善の様子です。
ちょっとずつ、実践。実践。
秋には、第2回目も考えていますので、ご興味ある方は是非!